2009年05月31日

★23 第33回リバベン〜二日目〜(利根川2)

水位:3.17m→3.20m(湯原) 流量:36t(藤原ダム) 気温:16℃(みなかみ) 天気:雨
区間:水明荘下〜紅葉橋(リバベン),大穴〜銚子橋(DR) メンバー:会長、花鳥、G君、後輩1号&川太郎(回送)

 「か、会長さんが結果を見た途端にすごく不機嫌になって、『クソ野郎、クソ野郎!』と罵られましたッ」

 激戦から一晩が経ち、ようやくスラロームの結果が分かりました。G君の、嬉しいけどあまり表面に出すとあの大人気ない二人に怒られるので抑制しようとしている表情で話す内容にほっと一安心。ゲームオーバーは免れました。
 今日の天気予報は曇りのはずでしたが、朝からバラバラと冷たい雨が降り続いています。少し肌寒い。そして、かなり頭が痛い。昨晩はうっかり焼酎を飲みすぎてしまいました。G君の後輩、法政大学探検部のモリ君たちと、今や出身大学の後輩となってしまったUNKO-MANも交えて賑やかに話してたと思うのですが、内容は今一つ記憶にありません。残っているのは頭痛のみ。そういや、「沈虎」の二人が完全お説教モードになって、あまりにずぼらなG君に集中砲火を浴びせていたのは覚えてます。

 さて、このスラロームの輝かしき勝利には二つの大きな意義があります。
 一つは、先述の通りゲームオーバーを免れたことで、今日の最終競技、ダウンリバーで雌雄を決するというドラマチックな展開になったこと。もう一つは、スラといっても実際の距離はかなり長く、ダウンリバーの要素も濃かったと思っています。すなわち、今日のダウンリバーはスラの結果とある程度は相通じるのではないかと、精神的にかなり優位に立てるようになったことです。しかも、出艇順は昨日と同じ、「沈虎」→「沈竜王」の順。「北山の屈辱」を晴らすに、まさに最高の檜舞台となりました。

 ◆ダウンリバー(水明荘下〜紅葉橋)

 「沈虎」の二人は座り込んでひそひそ話をしています。何やら良からぬことを考えているのでしょうか…。
 こっちの作戦はスラロームの結果を聞いたときから決まっていました。至ってシンプル「昨日と同じ」です。変にピッチを上げてペースを乱すよりかは、呼吸を合わせられるペースで漕いだ方が良いと判断しました。スラでの「沈虎」との差は14秒と大幅に開いていまして、昨日のペースでも充分戦えると考えてのことです。唯一の心配は、このレース直前というタイミングにおいても、まだなにげに頭が痛いこと。まずいなあ…。

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 「沈虎」、いよいよ出艇です。追われる身ですから、かなりプレッシャーは大きいはずです。

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 さて、ついに最終艇、我々の番です。出艇間隔は60秒。一昨年の北山と同じです。仮に艇速が時速18kmとしたら、1分間で300mです。視界のきく場所ならきっと見えるでしょう。小さな点のような背中が少しずつ大きくなっていくのか、それとも消えてなくなってしまうのか。楽しみです。
 慌しくフネに乗り込んでサイストラップを装着し、体をフネにがっちり固定しているうちに、あと20秒を切りました。しかしここで俄かにカウントダウンが中断。先行のボートがフリップしたらしいです。まさか「沈虎」が…? いや、彼らに限ってありえない。しかし、思い描いていたデッドヒート場面は絶望的になりました。あーあ。

 ということで、スタートラインについたまま待機すること結局5分以上にもなりまして、いざ漕ぎ出した後は「沈虎」をはじめとする先行のチームとついぞ会うことがありませんでした。つまんないなあ、と思う反面、結果発表という最後の最後までどちらが速いか分からないという楽しみもあります。また、自分のペースを崩さずに下れることもメリットでした。昨日同様、ストロークに緩急をつけることで体力の浪費を防ぎ、的確な指示をタイムリーに出し続けられるようにする。G君はさすが期待していただけあって、後半に入ってもパドルで水をキャッチする力にまったく衰えが感じられず、フネがぐいぐいと押し出されていきます。しかも少なくとも表面上はまだまだ平気そうに見えます。パワー全開の鬼漕ぎは、ラストのウェーブを越えた後、ゴールの紅葉橋までの短い区間だけでした。ラストスパートがちょっと遅すぎたかとも思うほどに余力を残したままのゴールでしたが、まあ80点の漕ぎはできたでしょう。これで敗れたらしょうがない。最後まで力強く漕いでくれたG君とハイタッチ。ちなみに、見学してくれていた嫁によると、花鳥はバテバテ、会長の表情は般若のそれで、我々のほうがまだ余裕があったらしい。

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ニックネーム ラナ父 at 00:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 関東>利根川(水上) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年05月30日

22 第33回リバベン〜初日〜(利根川1)

水位:3.14?m(湯原) 流量:36t(藤原ダム) 気温:20℃(みなかみ) 天気:曇り時々雨
区間:水明荘下〜紅葉橋(リバベン)〜銚子橋(DR) メンバー:会長、花鳥、G君、後輩1号&川太郎(回送)


 〜因縁〜
 2007年9月、長良川カヤッククラブ(NKC)の会長と花鳥(現関東支社長)のダブルチキンコンビこと「沈虎」が、和歌山県北山川でラナ父と対決した。両者はさらに四年前の2003年にも同じ北山を舞台に矛を交えており、その時はラナ父が70秒差で勝利を収めている。しかしこの戦いにおいては、ラナ父艇が後発の沈虎に追い抜かれ、逆に70秒差をつけられて敗北を喫した。これを「北山の屈辱」という。
 (民明書房刊『長良川カヤッククラブと私』より引用)

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 かくして歴史的敗北を喫した私は、捲土重来を期して臥薪嘗胆の日々を送り、機が熟すのを待つことになる。
 時は意外に早く訪れた。四年に一度しか結成されない幻のチーム「沈虎」が、禁を破り二年後の今年、再結成されることが2009年1月の「NKCナラヨシ会議」にて宣言されたのである。

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 再戦の舞台は北山川から奥利根川、第33回日本リバーベンチャー選手権大会(通称リバベン)へと移る。雌伏の時を終えた竜が虎を蹴散らし天に昇るか、百獣の王たる虎が再び竜の喉笛を噛み破るか。天地を鳴動せしめる竜虎の戦いが再び始まろうとしていた。

 〜チーム構成〜
 「沈虎」
 「チーム練習は一切しない」がモットー。労せずして勝つことこそ美徳。カヌー歴は共に10年を越えるベテラン。会長はフリースタイルのサーキットに出場するほどの実力者。花鳥は10年に一人の逸材と呼ばれ、その泉のように湧き出す才能から、各地で神と崇め奉られるほどのカリスマ。チームのイメージは、老練なテクニシャンタイプ。

 「沈竜王」
 ラナ父とカヌー歴2年のG君のチーム。つい最近までバウラダーを知らなかったという逸話が象徴するように、G君は経験・技術面で沈虎の二人とは天地の開きがある。しかし、沢登りで鍛えられた筋力は侮れない。軽い体重も大きな強みだろう。呼吸がうまく噛み合えば、かなりのスピードが期待できる。チームのイメージは、猪突猛進体力バカタイプ。


 とまあ、長ったらしい前置きはこのへんにして。いよいよ待ちに待った日がやってきました。当日の水位は湯原観測所で約3.1m、水量は40t程度。この川でこのコンディションだとフリップのリスクは限りなく低くなり、勝敗を趨勢を決する要素として、体力勝負の割合が高くなります。天は我々に味方したようです。

 ◆スプリント(水明荘下〜大鹿橋下流)
 今年のリバベンの種目には大きく変更がありました。以前はスラロームとダウンリバーの混合だったんですが、今年は長良川WWFと同様にスプリント、スラローム、ダウンリバーの三種目となります。まずはスプリントから。
 スタート地点は例年と同じく、水明荘下。直下にはスリーウェイズが轟音を響かせています。この瀬をどう下るかが、勝敗の分かれ目になりそうです。
 形状は、上流から見て左にカーブを描いていて、右岸寄りアウトコースがメインカレント。左岸へ寄るほどショートカットできますが、浅くなって流速が弱くなっています。距離は長いが流速の強いアウトコースか、距離は短いが流速の弱いインコースか、どちらを選ぶか悩みどころです。
 ベストなのは、トップスピードを維持しつつ、最短ルートを通過することです。そこで、左岸から徐々に、スムーズに通れそうなルートを探した結果、中央やや左岸寄りにこれというルートを見つけました。ただし下流から、それも橋の上からの視界と、上流からの、船上からの視界とではまったく異なります。この二点の視界をスムーズにリンクできるかどうかがカギとなるでしょう。

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 ゴール地点は大鹿橋下流。印象としては、めちゃめちゃ距離短いやんという感じ。全体で200mもないでしょう。これだと、ちょっとしたミスが命取りになりそうです。

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 今年からラフトとダッキーのダブルエントリーができなくなったので、出場チームがいなくなるんちゃうかと思っていましたが、我々を除けば9チームとまずまずの数でした(昨年は19チーム)。中でも目を引くのは、NRSバンディットのタンデムを駆る外国人コンビ。やたらガタイがよく、いかにもラフトガイドっぽい。そしてRioという聞いたことのないカナディアンタイプのダッキーに乗るカーボンパドルの二人組もスラローマーの匂いが漂っています。

 スタート地点の直下は浅瀬になっていて、その先に本流があります。ここは隠れ岩が点在していて、スタックするリスクがあります。
 選択肢は二つ、考えられます。
 一つは、右岸から45度くらいの角度で進入し、浅瀬を迂回するルート。水深は充分あり、本流までは最短ですが、迂回分の距離がロスになるのと、本流に至るまでの流れが緩いのがネックです。
 もう一つは、隠れ岩の隙間を縫ってまっすぐ(30度くらい)浅瀬に突っ込むルート。ただ隙間はフネ1艇分しかなく、スピードを調整して慎重に進入する必要があります。また、流れは速いですが、前者に比べ本流までの距離が長くなります。
 どっちもどっち、一長一短。ギリギリまで悩んでいましたが、最初から全力で漕ぎたい気持ちが勝り、前者を選択することにしました。

 シングル9艇が続々と出艇し、残るは我々ダブル2艇のみ。まずは「沈虎」から。隠れ岩にフネを当てて若干失速しましたが、その後はスムーズに加速し、あっという間に小さくなってしまいました。さすがに速い。でもパドリングは前後バラバラで、本調子ではないように見えます。これはチャンス。精神的に楽になるので初戦は是非とも押さえたい。
 「沈虎」出艇の1分後、いよいよ我々「沈竜王」がスタート。浅瀬を迂回しようと、ボートを左に向ける。しかし予想以上に流速が強く、渡りきる前にどんどん浅瀬に吸い寄せられます。完全に目測を誤りました。あかん、もう間に合わない。隠れ岩に正面から乗り上げてしまいました。
 あ〜あ、いきなりやっちゃった…。ただ、不幸中の幸いだったのは、フネが完全には張り付かず、力業で何とか乗り越えられたこと。急遽計画を変更して、そのまま浅瀬を下り、本流にストリームイン。メインのスリーウェイズに向かう。大鹿橋から下見した時に決めたルートとリンクさせるため、隠れ岩を目印にしていました。隠れ岩のすぐ左側を通り抜けるはずでしたが、またもやコントロールミスにより50cmほど左岸側にずれてしまい、底をガリガリとやってしまい失速させてしまいました。うーん、ダメダメでした。さすがにこれは負けでしょう。



 相方のG君はリバベンは二度目の出場らしいですが(前回はラフトで出場、結果はブービー賞)、経験があまりに少ないせいか、始まる前からかなり緊張していました。朝から「沈虎」の二人にいじくられ、多少はリラックスできたと思いますが、やはり舞い上がっているんでしょう。漕ぎ方がかなりぎこちなく、せっかくの怪力をうまく伝達できていませんでした。また、私とG君では行きたいルートが微妙に違う。バウが会長だとかなりシンクロできていて、何も言わなくても欲しいタイミングでパドルを入れてくれますが、今回はスターンから何度も調整を入れなければなりませんでした。

 よって次のスラにおける重点課題は、行きたい方向、パドルのタイミング、ストロークのペースなど極力細かく指示を出して意思の疎通を図ることとしました。漕いでいる最中も会話することで、G君の緊張をほぐすという一石二鳥の狙いもあります。
 JA前までのリエゾン区間で実践したところ、悪くない感じでした。また、G君はちゃんと腰を入れて漕げたら思っていた以上に力強い。一度トップスピードに乗ってしまえば、ストロークのペースを多少落としても問題なさそうです。全力で漕ぎながら細かい指示を出し続けられるかどうか心配でしたが、ペースを落とせば体力も温存できるし、その分指示も出しやすくなるのでこれも解決できそうです。

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ニックネーム ラナ父 at 22:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 関東>利根川(水上) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする